2006/2/11 みちのく情報教育フォーラム第1回研究会

みちのくの仲間と「つながろう」 子どもたちの夢を「ひろげよう

みちのく情報教育フォーラム第1回研究会inおきたま
    
テーマ「気軽なIT活用でコミュニケーションスキルを鍛える」



主催:みちのく情報教育フォーラム
後援:山形県教育委員会・米沢市教育委員会

みちのく情報教育フォーラム1回目の研究会です!

 2月11日 米沢から少し北にある南陽市の中央公民館「えくぼプラザ」にて、第1回のみちのく情報教育フォーラムの研究会が開催されました!これまで、「2005年の教室を考える会inみちのく」「Dproject夏の合宿研究会」などを開催してきましたが、2005年度からは「みちのく情報教育フォーラム」として研究会を続けていきます。

 今回のゲストは、岩手県立大学ソフトウェア情報学部の鈴木克明先生と、金沢大学教育学部附属小学校の八崎和美先生。

 参加者は定員の50名ほぼぴったり!東北の先生方だけでなく北海道、九州からおいでいただいたり、企業の方、学生さんにもたくさん参加していただきました。感謝!

 今回の研究会のテーマは、「つけたい力」を明確にしたIT活用。特に「コミュニケーション力」に今回は着目して開催することにしました!皆さんのこれからの授業づくりのヒントは見つかりましたでしょうか?

 

 

1日の流れ

 

場面
内容
課題提案

オープンニングは、みちのくを代表する5人の先生に今日の研究会で目指す授業のモデルを提示していただきました!

 宮城の皆川先生からは、算数の授業における提案。実物投影機で子どもたちの考えを共有し、比較・検討しあう場をつくることで、算数としての思考力の深まりと、クラス内のコミュニケーションの活性化をねらった取り組みです。岩手の佐藤正寿先生からは、社会科の授業で教科書を拡大提示することで資料をもとに話し合う取り組みをご紹介いただきました。資料を活用して伝える、質問力といったスキルと社会科としての内容理解の深まりの両面を意識したIT活用です。

左は中学校から。米沢市立南原中学校の金隆子先生です。国語の授業で映像制作と、他校との交流を取り入れることで、伝える力を育みます。

右は山形の白鷹町立鮎貝小学校の竹田洋先生。川西、気仙沼の3校による交流学習についてご発表いただきました。

 山形は川西町立犬川小の鈴木誠先生からは、朝の1分間スピーチにデジタルカメラを活用する事例についてご提案いただきました。

 

ワークショップ1

 ワークショップの目標は、「コミュニケーション力を育成するためのIT活用」を模擬授業の形式で提案すること。1回目のセッションでは、まず、参加メンバーの顔合わせからはじめ、どんな授業にするのか話し合いました。

ワークシートはこちら!

 

ジグソーポスター

 昼食を挟んで、午後は「ジグソーポスター」からスタート。ジグソーポスターとは、途中でグループを組み替えることで、知らない情報を持ち寄り、コミュニケーションを活性化させる「ジグソー学習」の方法を取り入れたポスターセッション。今回は、午前中のワークショップのグループをいったん解体し、以下のようなタイトルの発表を自由に聞いて、最新のIT機器や、使い方のコツの情報収集をして、ワークショップに反映させることをねらいました。どんな内容だったか想像できるかな?

(1)いつでも、誰でも、簡単に」IT活用をサポートします。
(2)学校間交流学習でコミュニケーション力をきたえる!
(3)学校と家庭を結ぶ連絡メールシステムキュート連絡網」をご紹介致します!
(4)みゃ〜みゃ〜「おこめ」で宮宮交流学習 〜相手を意識することで身に付く力〜
(5) 『誰でも簡単!デジタルだからできること』子供たちの活動を、記録にそして思い出に。
(6)見せたいところをクローズアップ。知りたい気持ちに大きく応える。カシオのデジタル書画カメラ。
(7)教科書を乗せるだけで簡単投映〜書画カメラ内蔵プロジェクタおよび書画カメラのご紹介〜
(8)バーチャル海外旅行
(9)IT初心者向 世界最速ワイヤレスプロジェクター&世界最小・最軽量ポータブルプロジェクター
(10)身近な素材でオリジナルのコンテンツ作成
(11)交流学習の奥義?

 1つ1つのブースは左写真のように、座ってじっくり話し合うタイプ。どんな製品か、どんな取り組みをされているのかゆったり情報交換をする時間となりました。

ワークショップ2

2回目のセッションは、いよいよ模擬授業に向けた具体的な準備。外にネタを探しに出かけたチームも?!皆さん集中して準備に取り組んでいました。

ワークシートはこちら!

(左)社会科の教科書を見ながら児童がどんな発言をするか熱心に討議中・・・ (右)ん?!これはどこで登場するのかな?

 

 


模擬授業で提案!

 

 

 そしていよいよ模擬授業!自作教材あり、テレビ会議の実演あり、ポイントを整理したポスターもありのさまざまな形式で模擬授業は展開され、納得と笑いの連続は各グループ10分では到底足りませんでした!なお、模擬授業は相互評価シートで参加者全員で評価しました。

相互評価シートはこちら!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
ゲストトーク

 まとめは、お二人のゲストトーク。模擬授業の成果を振り返るとともに、みちのくのこれからに向けて熱いエールをいただきました!

 八崎先生からは、各模擬授業に対して、子どものコミュニケーションを正面から捉えた鋭いご指摘をたくさんいただきました。国語だけでなく、学級経営も含めて、子どもたちのコミュニケーションを第一に指導されているまさに八崎流の「語り」に参加者一同、真剣に耳を傾けていました。

 

 

 

 鈴木先生は、八崎先生のコメントを研究者の視点から整理を加えつつ、東北学院大時代を含め、長く東北の学校現場に関わってきたご経験をもとに、これからみちのくでどんな実践研究を進めていくべきか、理論を交えご示唆いただきました。

おわりに

 みちのく情報教育フォーラムでは、このような研究会をこれからも定期的に開催してきたいと考えています。情報教育としてどんな授業をつくっていくのか?IT活用でどんな力をつけていきたいか。機器の活用にふりまわされることなく、かといって機器の良さをムダにもせずに、これまで出来なかった学びを創り出すためにできることを追究していきましょう!参加された先生方、企業の方々、学生の皆さん、ありがたとうございました!

 そして今回は残念ながら参加できなかった方も、次回の「みちのく情報教育フォーラム」でぜひお会いしましょう!