りんごとみかんの交流学習ABC

 
りんごとみかんの交流学習ABC

 デジタルコンテンツ「はじめての共同学習」を使って、岩手県水沢市立水沢小学校の佐藤学級と、静岡県細江町立中川小学校藤原学級が社会科の時間で交流学習をしました。IT授業実践ナビでは、動画つきで実践の様子をみることができます。ここでは、実践の概要と、佐藤先生による実践レポートをご覧いただけます。

動画で実践の様子がわかるIT授業実践ナビ 

  実践レポートその1 〜交流学習ができるまで
 
  実践レポートその2 〜交流で子どもが変わる


IT活用のポイント
セールスポイント
交流相手校が作成したビデオを視聴し、その感想を電子掲示板で送り合う実践である。相手校との情報交換から交流学習のよさを感じ取らせることができる。
授業場所
■教室 ■特別教室 □体育館 □運動場 □屋外 □その他
授業形態
■一斉学習 ■グループ学習 □個別学習 □補習 □その他
I T を活用する場面
□導入 ■展開 □まとめ □その他
I T を主に活用する者
□教員 □学習者 ■両方 □その他
I T を活用する目的
□課題の提示 □動機付け ■教員の説明資料 ■学習者の説明資料 □繰り返しによる定着 ■モデルの提示 □失敗例の提示 □体験の想起 ■比較□振り返り □体験の代行 ■その他〔電子掲示板を利用した発信〕
活用する I T
■コンピュータ ■プロジェクタ ■スクリーン □電子ホワイトボード □実物投影機□デジタルカメラ ■ビデオ □インターネット □デジタルコンテンツ □CD−ROM□スピーカー □その他
単元名と指導要領との対応

単元名:「日本一のりんごと日本一のみかん、その秘密は?」

学習指導要領との対応:社会 第5学年 内容
 (1) イ 我が国の主な食料生産物の分布や土地利用の特色など
    ウ 食料生産に従事している人々の工夫や努力、生産地と消費地を結ぶ運輸の働き

指導目標

(1) 交流校のビデオから、みかん作りの特徴で気づいたことを電子掲示板に書き込むことができる。
(2) りんご作り・みかん作りの共通点・相違点を理解できる。

指導計画(2時間)

【事前に本校児童はりんごのビデオを作成し、交流校である静岡県細江町立中川小学校に送っている。
中川小学校からもみかんのビデオが送られてきており、前時に1回視聴をしている。】

(1) 一つ目のねらいをつかむ。

ビデオの内容のいい点・工夫している点を見つけ、感じたことを中川小学校に伝えよう。

(2) ビデオを視聴し、いい点・工夫している点・感じたことについて発表する。
(3) 伝えたい点についてワークシートに書き、班で話し合う。   

【パソコンルームに移動】

(4) 「はじめての共同学習」の電子掲示板に伝えたいことを書き込む。
 a.2人1組で書き込む。
 b.早く書き終えた児童は中川小学校の書き込みを読む。

【教室に移動】

(5) 電子掲示板の中川小学校の書き込みを読み、感じたことを発表する。
(6) 二つ目のねらいをつかむ。

りんごとみかんのビデオから、果物作りについて言えることは何か考えよう。

(7) 2本のビデオ内容の共通点・相違点についてくわしく話し合う。 
(8) ねらいについて自分なりにまとめる。
(9) 今日の学習について自己評価をして、感想を発表する。

 

指導上の留意点
    1. 電子掲示板への書き込みでは相手を意識した伝え方をするようにさせる。手本となるような例を随時紹介するとよい。また、「はじめての共同学習」では画像の添付が可能である。「ビデオのこの部分で〇〇がわかった」というコメントとビデオ画像を一緒に送るとより効果的である。
    2. ビデオの相違点として、「育てる環境が違う」という意見が出てくるだろうが、「それぞれの地域の気候や条件に合わせて果物作りを工夫する点は同じ」という見方に高めさせたい。また、この話し合いの場面では電子掲示板に児童が書き込んだものを適宜活用していく。
    3. この授業は社会科として実施しているが、掲示板の利用やビデオレターの作成には、「相手にわかりやすく伝える」「映像による表現の工夫」「情報モラル」といった情報教育に関わる力を育てることができる。
    4. ビデオレターの作成・視聴の部分は、「内容(3) ア放送,新聞,電信電話などの産業と国民生活とのかかわり イこれらの産業に従事している人々の工夫や努力」の学習と関連づけて実施するとより効果的である。



作成者:佐藤正寿