「あつまと」のアンケート教材を使った授業実践例です。「あつまと」開発チームに加わっていただいた仙台市立桂小学校の小野寺善彦先生の実践をご紹介します。3年生社会科の単元「かわってきた人々のくらし」です。

 本単元では、児童の祖父母から、昔のくらしや当時使われた道具について調べることになっています。単元としては2時間目、前時にどんなことを知りたいのかアイデアを出し合ったものをベースに、アンケートづくりに取り組む場面でした。インタビューでたずねることもできますが、アンケートをもとに集計・分析することで、個々の事例(エピソード)にとどまらず、当時の様子がより見えてくるのではないかという小野寺先生のアイデアです。



 
「あつまと」教材は、アンケートの作り方を学ぶ道具として活用されました。「あつめる」パートには、質問の作り方、質問の順序や選択肢のつくり方がビデオで説明されています。子どもたちは、グループ1台のタブレットで「あつまと」の教材をみながら、アンケートづくりに取り組みました。
 
   
 
 めあてを確認したあと、小野寺先生は、教材の「質問」の部分を印刷して配布しました。あつまと教材では、各項目ごとに3つの「ポイント」が示されています。ここでは、質問づくりに大事なことを要領よくつかむことができます。しかも、アンケート教材では、ポイント1から順にみながら、それをモデルに活動することで、質問づくりを進めることができます。


 
 最初のステップは、質問のアイデアを出し合う段階です。ビデオを参考にしながら、子どもたちは聞いてみたいことをどんどん付せん紙に書き出していきます。
 
 
 
 次に、ワークシートに付せんをならべながら、質問を3つにしぼりこみます。質問の順番も考えることで、答えやすいように工夫しようとしていました。
 
 
 ポイント3は選択肢を考える場面ですが、本時ではここまで。実物投影機でワークシートを提示して、どのような質問を考えたのか発表し、クラス全体で共有しました。
 
 
 
  
 この後、出来上がったアンケートは郵便も使って各家庭の祖父母のもとへ。集計した結果から、「おじいさんは白黒テレビだったんだ。」「おばあちゃんも冷蔵庫は氷で冷やしてたんだ。」「本当に炭火アイロン使ってたんだ。」といった結果が。「東北歴史博物館」でみたことと、アンケートの結果がつながって、生活の移り変わりや道具の変遷などを実感を持って学べたとのことです。